通常株式投資を行う場合は、まず最初に銘柄を選定してから購入し、
値が上がったところで売るという取引をイメージされるかと思います。
インターネットで取引される場合は、約定代金を取引と同時に決済し
ますが、証券会社の窓口や、電話取引を行う場合は、株を購入して
から4営業日以内に約定代金を納めます。
このような取引を相場用語で現物取引と言います。そして、現物取引
の対極にあるのが信用取引です。
保証金(担保)を証券会社に収めることで、一定期間内(通常6ヶ月)
に決済するという約束のもと、保証金(担保)の許す範囲内でお金を
借りて株を買ったり株券を借りてきて株を売ったりする取引方法です。
以下、信用取引には2種類ございます。
<信用買い>
信用買いは文字通り信用取引で株を買うことを言います。信用買いを
した場合、現物株を買った時のように、約定代金と株券と引き換えに
払うのではなく、約定代金は、あくまでも「借り」という形になります。
そして、あらかじめ決められている期間内に売った株を売るか、買った
株の現物を引き取る形で決済します。
そして、信用買いで買った株を売って決済したのであれば、売った時の
売却代金から、借りていた当初の約定代金と手数料などを差し引いた
残りを受け取る形になります。
<信用売り>
株券を借りて売ることを信用売りとい言い、株券を借りて売るということ
は、自分が持っていない株でも売ることが出来るということです。
もしくは、自分が持っている現物株を売らずに証券会社から同じ銘柄
の株を借りる形で売ることも可能です。
株を売った場合は、本来ならば売却代金を受け取ることになりますが、
信用売りでは、売った時点では代金を受け取ることはできません。
この状態は、まだ証券会社が預かっている状態です。なので、期限内
に売った株を買い戻すか、同じ銘柄の株を自分が持っている場合は、
その現物を渡すという方法で決済した時にお金を清算します。
例) 以下の計算式は600円の株を1000株信用売りして、株価が
500円になった時に買い戻した場合です。
(600円×1000株=60万円)-(500円×1000株=50万円)=10万円
※手数料などは省きます。
信用売りは株価が下がった時に収益を生むのです。このように、信用
取引では現物取引と違い、買いだけでなく、売りからも取引できます。
そして、買う時に支払うべき代金と、売って受け取る代金の差額分だけ
のやり取りになるという違いもあり、このように、差額で決済することを
相場用語では差金決済といいます。
PR